交通事故で頚椎捻挫、いわゆるムチウチになると、整形外科などに通院をすると99%は首のレントゲン撮影を行います。一般的には骨折の有無を確かめるため正面と側面の2方向のみの場合が多いです。この場合は、念のため撮影をしておくかという程度のもので、そこからは骨折の有無の身を確認している事が多いです。他にもストレートネックや骨棘や骨と骨の間の間隔で椎間板が厚いか薄いかを見たりすることができます。
レントゲンは靭帯などは写らず骨しか映らないので、頸椎捻挫やヘルニアでは意味がないとも言われています。
しかし、名医は違います。正面と側面のレントゲン撮影に加え、側面の最大屈曲(一番下を向く)、側面の中間位(少し動かす)、側面の最大後屈(一番上を向く)の3方向の撮影を加え合計4方向からの撮影をします。これによって、椎間板や靭帯の損傷状態を予測します。
さらに、手がしびれるなどの神経根症状があれば、4方向に加え斜位(左)、斜位(右)の2方向を加え6方向のレントゲン撮影を行います。これによって例えば神経根の出入り口の状態を確認します。
MRIとは違い、レントゲン撮影は開業医でもその設備はあり気軽に行えるので、受傷直後には殆ど撮影されています。後遺障害には受傷時から症状固定時までの一貫性という重要なポイントがあるので、MRI撮影も必要ですが、受傷直後のレントゲンも重要なのです。
頚椎捻挫で14級というのであればMRIの撮影をしないでも認定されますが、頸椎捻挫で頚椎ヘルニアともなればMRIを撮影することになります。しかし、MRIの撮影は事故からしばらくたってから行われることが多く、ここでも受傷直後のレントゲンで推測できる頚椎の状態は無視できないものとなります。
とはいえ、受傷直後のレントゲン撮影なんてもう終わったという方が殆どだと思います。だったら攻めて症状固定時には6方向からの撮影を行ってみてください。
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